ポール・マッカートニー
「OUT THERE!」ザ・ビートルズ・クラブ独占インタビュー
  
僕を音楽へ、そしてツアーへと駆り立てるもの No.1  
■このインタビュー記事はザ・ビートルズ・クラブが独自にイ
  ンタビューした記事を抜粋したものです。


 まさに、「OUT THERE」まっただ中ポールにインタビューすることに成功した。多忙、そしてツアーでお疲れのポールのこと、もちろん短時間に限られていたが、今回の選曲など、興味深い話を聞くことが出来た。

●「OUT THERE!」の意味、そしてポールをツアーに駆り立てるもの

BCC:またお会い出来て嬉しいです。
ポール:僕も会えて嬉しいよ。
BBC:「OUT THERE!」ツアーはいかがですか?
ポール:すごく楽しいよ。バンドがいいし。ショーには満足してるんだ。僕らが何をプレイしたいか、観客は何を聴きたいと思うかについて、何年も磨き上げて来たからね。
多くはないけど、観客が知らない曲もあると思うよ。どの曲も全員が知っているワケじゃないことは認めないとね。
でも、ほんの少しだ。今じゃ、ショー自体が勝手に進んで行く感じがする。いつもそれには驚いてるよ。ステージに上がって、オープニングをやった後、今度はエレキ・ギターに持ち替えて「あぁ、いいな」って思うんだ。僕はエレキ・ギターにプラグを差すのが好きなんだよ。エレキ・ギターをプラグ・インするというのは、僕の子供の頃からの夢で、それは今でも何ら変わらない。
そして"Paperback Writer"でまたギターを替える。で、「いいな、エピフォン・カジノは大好きだ」って思うんだ。それからピアノに移動して「なんてクールなんだ!」と思う。僕はよく楽器を替えるだろ、お陰で新鮮な気分を保てるんだよ。

BCC:エピフォン・カジノは、あなたの影響でジョンとジョージも使用し、1966年の日本公演でも使っていたギターですよね。
ポール:このギターはジミ・ヘンドリックスが好きだったから買ったんだ。楽器店に行って、店員にフィードバックの得られるギターが欲しいと言ったら、彼は「それなら、これがいいですよ」と言ったんだ。ホロウ・ボディということが買った理由のひとつなんだ。
"Taxman"のソロと"Paperback Writer"で使った....Voxアンプを通すと、丁度イイちょっとしたダーティなノイズをたてたんだ。今もステージで使ってるよ。

BCC:このツアー・タイトルはどういう気持ちで名付けられたのですか?
ポール:自分でやっていることを一言で表すものを捜していたんだ。前のツアーは「On The Run」という名前だったよね。僕らは「On The Run(走り回ってた)」だからね。ツアーに出るのはオン・ザ・ラン(逃亡)するようなものさ。
これもそれに似ている。外に出て、僕らは「うん、僕らは近いうちにアウト・ゼア(そこに行くよ)だよ」OUT THERE!には二重の意味があるんだよ。もうひとつは「ぶっ飛んでる」っていう意味さ。

BBC:相変わらず精力的に活動されていますが、健康の秘訣は何ですか?
ポール:そうだね、一番の理由は自分の仕事が大好きだということだね。リンゴとも話したんだけど、これが僕らのやることなんだ。僕はとてもラッキーだ。僕の音楽を聴いてくれるみんなに支えられているんだ。みんな家族みたいだ。正直、たくさんの観客が全員僕の曲を唄っていると、凄くいい気分になるよ。
そして30年以上ベジタリアンやっているというのも、それも要因のひとつかも知れない。運動もやるし、食事にも気をつけるけど、メインの運動はライブ自体なんだ。
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